日本一受けたい 地中レーダの授業/地中レーダの使用用途/防空壕調査

防空壕調査

第二次大戦中に造られた防空壕の中には、戦後の復興期に上部を埋めただけで放置されているものがあります。

そうした防空壕が劣化して崩落し、道路陥没や地表沈下を引き起こす事例は、2000年代に入っても発生しています。豪雨や地震で崩れてしまうこともあるため、残存防空壕は崩壊する前に発見し、空洞を充填するなどの措置を講じる必要があります。

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防空壕調査に求められる条件

調査にあたっては、過去の記録や各種の資料、証言に基づいておおよその位置を予測し、特定箇所の計測を繰り返します。
短距離計測を繰り返すため、主にハンディ式またはカート式などの地中レーダを使用することでコストを削減できます。

また、防空壕調査は深深度を計測するため、深深度帯である50MHz以下の周波数帯を持つ地中レーダの使用が推奨されています。

防空壕調査の手順

防空壕調査の手順は、主に以下の通りです。まず初めに、事前調査を行い、地域の歴史的背景や過去の防空壕の記録を収集します。次に、現地調査を実施し、地中レーダやボーリング調査などの技術を用いて地下構造を解析します。この段階では、防空壕の存在やその規模、位置を正確に特定します。その後、調査結果に基づき、必要な安全対策や補修工法を提案します。最後に、施工管理を行い、適切な方法で防空壕の安定化処理を実施します。調査後も定期的な監視を行い、安全性の確認と維持管理を行います。これらの手順を通じて、地下防空壕の安全性を確保し、地域の防災対策を強化します。

防空壕とは

防空壕とは、第二次世界大戦中に空襲から身を守るために作られた地下の避難施設を指します。これらの防空壕は全国に分布しており、現在でもその多くが未調査のまま残っています。防空壕は時が経つにつれて劣化し、地盤の沈下や崩壊の危険性が高まるため、定期的な調査と適切な管理が必要です。特に都市部では、地表の変動や建物の安全性に影響を与える可能性があるため、専門的な調査と対策が求められます。国土交通省や農林水産省などの関連機関では、特殊地下壕対策事業を実施し、これらの防空壕の調査と安全対策を推進しています。このような取り組みにより、防空壕が引き起こす潜在的なリスクを最小限に抑え、地域の安全を確保することが目指されています。

防空壕の危険性

防空壕にはさまざまなタイプや大きさが見られ、中にはトンネル状に奥深くまで掘られた比較的規模の大きなものも存在します。
基本的にはトンネル状の横穴となるため、その上に立てば防空壕は単なる地下空洞です。もし防空壕の上が軟弱な土などであれば、常に陥没のリスクがあると考えるべきでしょう。
異常気象が多く見られる近年、毎年のように想定を大きく超える豪雨や洪水などの被害が見られます。また、全国の多くの場所で地震も頻発するようになってきたため、これまでは問題なしと考えられていた防空壕でも、現在では陥没のリスクが高くなっていると言えるかもしれません
なお、国土交通省の調査によると、令和2年度に全国で発生した道路陥没事故の件数は約9,000件。その過半数は道路排水施設に関連するものですが、防空壕は道路排水施設よりも構造が粗雑であることから、より陥没リスクが高いと考えるのが妥当です。

参照元:国土交通省「道路の陥没発生件数とその要因(令和2年度)」(https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/ijikanri/pdf/h30-r2kanbotu.pdf)

地中レーダで正確に調査が可能

もし豪雨などによって防空壕が一気に陥没したなら、地面には大きな穴が開くことになります。場所によっては、甚大な人的被害が発生する可能性もあるでしょう。
地中に防空壕が存在する可能性がある場合には、何らかの調査を行って地中の状況を確認する必要がありますが、この確認に活躍する装置が地中レーダです
地中レーダとは、地面を破壊することなく地下浅部の空洞(自然空洞、防空壕、遺跡、埋設管など)の存在を確認できる装置のことです。地中に電磁波を放射し、電磁的性質の異なる部分をキャッチして地中の状況を正確に確認します。
簡便かつ低コストで地中の空洞を発見できるため、防空壕の存在が疑われる箇所で工事を行う際には大いに活躍が期待できます。

地中レーダによる防空壕調査の事例

地下防空壕跡への注入後調査

地中レーダを用いた防空壕調査の事例として、ある地域における地下防空壕跡の調査が挙げられます。調査対象地域では、長年の土壌の沈下や地表の異常変動が見られ、地下に防空壕が存在する可能性が指摘されていました。調査では、地中レーダを使用して地下構造を詳細に解析。その結果、防空壕跡の存在が確認されました。この防空壕跡に対しては、注入工法を用いて安定化処理が施され、注入後の調査でも再沈下や構造的な問題が見られないことが確認されています。地中レーダを用いた調査により、地下防空壕の正確な位置特定と効果的な対策が可能となっています。

参照元:ジオメンテナンス株式会社(https://www.geo-m.co.jp/cases/000133.php)

防空壕調査に対応する建設コンサルティング会社の選び方

防空壕の探査にあたっては、正確な位置の確認はもちろん、壕の状態や土質の詳細な調査に対応している会社であれば、調査後の補修工事までスムーズに計画を任せることができます。
さらに、確かな技術力を持つ会社として、技術士やRCCMなどの資格保有者が在籍していると信頼できる会社といえます。

【特徴別】防空壕調査に対応する
建設コンサルティング会社2選

2022/4/20時点Googleにて「地中レーダ探査」「防空壕調査」と検索して表示された会社のうち、防空壕調査に対応している建設コンサルティング会社を調査。技術士またはRCCMの資格者が在籍していると公式HPに明記されている会社2社を紹介しています。

地中エンジニアリング

複合調査で高精度な調査を実施
地中エンジニアリング公式HPキャプチャ地中エンジニアリング公式HPキャプチャ
画像引用元:地中エンジニアリング株式会社公式HP
https://www.chichu-eng.co.jp/chichutansa

地中エンジニアリングの特徴

各種物理探査法を活用し、必要に応じて直接探査も実施

地中エンジニアリングが得意とするのは、地中レーダをはじめとした「物理探査」です。物理探査とは、電磁波や電気、磁気、地震波や弾性波、音波、また放射能、地温や重力の地表で観測したデータを元に、地中の状況を推定する調査法のことです。

地中エンジニアリングでは主として地中レーダを使った探査を実施しますが、現場の状況に合わせて電磁誘導法、磁気探査、レイリー波探査といった物理探査法も活用します。必要に応じて簡易ボーリング調査などを組み合わせた複合調査も行います

地中探査の総合コンサルタント

地中エンジニアリングは「地中探査の総合コンサルタント」会社として、防空壕や路面下空洞、埋設管などを探査する「地中探査」、音聴調査や水圧調査といった手法を用いた「漏水調査」、ボーリングをはじめとする「地質調査」を行なっています。

そうした手法の中でも、地中探査は1979年の会社創設以来、地中レーダ法の技術的発展と適応領域の拡大に努めており、土木・建設に関わる幅広い分野でサービスを提供しています。

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地中エンジニアリングの防空壕調査事例

地中エンジニアリングの地中レーダ探査事例は公式HPに掲載がありませんでした。

地中エンジニアリングの保有製品例

GSSI SIR-4000
形状ハンディ式
周波数15MHzから2600MHz
チャンネル数公式サイトに記載がありませんでした
レーダ出力方式電磁波反射法
GSSI SIR-EZ
形状ハンディ式
周波数2700MHz
チャンネル数公式サイトに記載がありませんでした
レーダ出力方式電磁波レーダ方式
GSSI SIR-EZ XT
形状ハンディ式
周波数2700MHz
チャンネル数公式サイトに記載がありませんでした
レーダ出力方式電磁波レーダ方式

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地中エンジニアリングの会社情報

所在地 埼玉県さいたま市桜区田島5-19-8
受付時間/定休日 公式HPに記載はありませんでした。
電話番号 048-844-1031
公式HP URL https://www.chichu-eng.co.jp

レアックス

全国の防空壕調査に対応
レアックス公式HPキャプチャレアックス公式HPキャプチャ
画像引用元:株式会社レアックス公式HP
http://www.raax.co.jp/

レアックスの特徴

ボアホールカメラ観察システムで大きな実績を持つ

多数の有資格者が在籍しており、幅広い分野で事業を展開するレアックス。中でも円錐鏡を利用したボアホールカメラ観察システムは、メディアでの取り上げられるほど高い技術力を有しています。

レアックスが保有するボアホールカメラは、防空壕内の孔壁を360度ぐるりと見ることができ、岩盤の割れ目や破砕部を直接観察することができます。この技術は、ボリビアの井戸の長寿命化にも貢献しました※。

※参照元:株式会社レアックス公式HP/新着情報とお知らせ(http://www.raax.co.jp/publics/index/1/detail=1/b_id=1/r_id=67/

多種多様な調査と計測に対応

レアックスは、さまざまな計測や探査の実績を持っています。ボアホールカメラを使用した岩盤の割れ目や弛み、コンクリート構造物の亀裂の調査や、井戸やパイプ内部の観察や地中レーダ探査、3軸ジャイロ、3軸地磁気式の各ツールを使用した孔曲がり測定などに対応しています。

中でも地中レーダ探査では、埋設物調査や路面下空洞調査、遺跡探査など、幅広い実績を積んでいます。

レアックスの防空壕調査の特徴を見る

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レアックスの防空壕調査事例

発注機関:記載なし

戦時中に防空壕があったとされる調査地において、地中レーダによる探査を実施。

探査の結果、地表から深さ3m〜4mのところで空洞と判断される反射波を捉えました。反応の出た対象物を防空壕と判断。後日開削工事を行い、防空壕であることを確認しました。

レアックスの保有製品例

Mala社 RAMAC/GPRシステム
Mala地中レーダ
引用元:株式会社レアックス公式HP
http://www.raax.co.jp/publics/index/113/
形状
ハンディ式
周波数
100MHz、250MHz、500MHz、800MHz、1000MHz
チャンネル数
記載なし
レーダ出⼒⽅式
インパルス
探査可能幅
記載なし
探査可能速度
記載なし

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レアックスの会社情報

所在地 北海道札幌市東区北24条東17丁目1番12号
受付時間/定休日 公式HPに記載はありませんでした
電話番号 011-780-2222
公式HP URL http://www.raax.co.jp
地中レーダ
"性能から学ぶ"
地中レーダ探査のすべて
地中レーダ

路面下空洞調査や埋設管調査、防空壕調査など、非破壊探査としてさまざまな場面で地中レーダ探査が活躍しています。
実は地中レーダの性能は製品によってさまざま。もちろん調査内容によって適切な地中レーダも違うのです。

本サイトでは、地中レーダの性能から調査に適した地中レーダ探査対応の建設コンサルティング会社までまとめて紹介。 ぜひ下記リンクから地中レーダ探査について一緒に学んでいきましょう。