シールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査
シールドトンネル推進工事の技術は、世界でも高いレベルにあると言われています。
しかし、地盤条件や施工の巧拙によっては、過度な土砂の取り込みにより地山に緩みや空洞が生じ、場合によっては道路の陥没事故に至る可能性もあります。
陥没事故を防ぐために必要なのが、地中レーダによる工事前調査と工事後の調査です。
ここでは、シールドトンネル推進工事の事前事後調査の依頼に適した建設コンサルティング会社の選び方を解説します。
"シールドトンネル推進工事に伴う
事前事後調査"に対応できる建設コンサルティング会社をすぐに見る
シールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査に求められる条件
シールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査は、路面下のさまざまな深度に存在する空洞の探査を目的としています。
以下は路面下空洞調査に求められる地中レーダの性能をまとめたものです。
保有製品の性能を公開していない会社も存在するため、調査を依頼する前に問い合わせるようにしましょう。
- 舗装直下から深度1.5メートルまでを計測できる能力があること
- 縦 50cm×横 50cm×厚さ 10cm 以上の空洞が検知できるもの
- レーダ記録を取得しながら40km/h程度で走行できること
- レーダ記録と同時に位置情報を記録可能であること
- 前方、左右の3方向の路面映像を取得できること
- 2.5mの道路幅を計測できる能力があること
参照元:一般社団法人 全地質調査業協会連合会 路面下空洞調査マニュアル(PDF)(https://www.zenchiren.or.jp/market/pdf/h27-2.pdf)
シールドトンネル推進工事に伴う
事前事後調査に対応する
建設コンサルティング会社の選び方
シールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査はまだ対応できる建設コンサルティング会社が少ないため、信頼できる会社を見極めて依頼することが重要です。
公式HPなどに以下の情報が掲載されているかを確認しましょう。
- 車載式地中レーダを保有
- 地中レーダ探査の実績保有
- 技術士・RCCMなどの資格保有者在籍
本調査は「路面下空洞調査」と同技術を駆使した調査となるため、路面下空洞調査に対応している会社に依頼することをおすすめします。
【特徴別】シールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査に
対応する建設コンサルティング会社3選
2022/4/20時点Googleにて「地中レーダ探査」「路面下空洞調査」と検索して表示された会社のうち、シールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査に対応している建設コンサルティング会社を調査。調査に適した会社として、「車載式地中レーダ両方を保有」「地中レーダ探査の実績保有」「技術士・RCCMなどの資格保有者在籍」の項目を満たした会社の中からシールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査に適した特徴を持つ3社を紹介しています。
カナン・ジオリサーチ・・・唯一地上の360°情報の取得が可能な地中レーダを保有
ジオ・サーチ・・・公式HPに調査実績数日本一の記載あり
応用地質・・・唯一AIによるデータ分析が可能
カナン・ジオリサーチ
コスト削減を実現


https://canaan-geo.jp/
カナン・ジオリサーチの特徴
空洞発生箇所の位置特定の
工数を削減
カナン・ジオリサーチは、自社開発した地中レーダ「GMS3 地中レーダ3次元モバイルマッピングシステム」を保有しています。地下2mまでの埋設物を3Dで検出可能な3次元地中レーダシステムと、地上が全方位確認可能なモバイルマッピングシステムを、GPS時刻で同期させながら探査を行います。
地中で空洞が検出された際、同時に地上の状況をオルソ画像にて確認が可能なため、場所の特定における工数を大幅に削減し、後の補修工事を大幅に時間短縮することができます。それにより、交通規制の時間も短縮されるなど、工数・コスト削減につながります。
国交省と共に地中レーダ探査の
技術検証を実施
カナン・ジオリサーチは、社会インフラの適切な管理を推進すべく、国土交通省が先導して立ち上げた「インフラメンテナンス国民会議」の設立時からのメンバーとなっています。
自社専用の技術研究所を設け、日々国交省とともに路面下空洞調査の精度向上に向け実証実験を実施しています。将来発展するとされているシールドトンネル調査においても、より高精度な調査ができるよう日々研究しています。
自社開発した地中レーダ「GMS3」も、実証実験の中で課題となった空洞位置特定の時間短縮解決するために開発された製品です。
地方自治体が抱える道路管理問題を解決すべく、日々技術研鑽を積んでいます。
カナン・ジオリサーチの
シールドトンネル推進工事に伴う調査に使用する地中レーダを見る
カナン・ジオリサーチでの
シールドトンネル推進工事に伴う
事前事後調査事例
カナン・ジオリサーチのシールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査の事例は公式HPに掲載していませんが、自社開発をしたGMS3(地中レーダ3次元モバイルマッピングシステム)による種々の探査事例を掲載していますので、下記リンクからご確認ください。
カナン・ジオリサーチの保有製品例
(トラックタイプ)

- 形状
- 車載式
- 周波数
- 3GHz~200MHz
- チャンネル数
- マルチチャンネル
- レーダ出⼒⽅式
- ステップ周波数
- 探査可能幅
- 2.1m程度
(複数走行により網羅) - 探査可能速度
- 80km/h
(車載タイプ)

- 形状
- 車載式
- 周波数
- 3GHz~200MHz
- チャンネル数
- マルチチャンネル
- レーダ出⼒⽅式
- ステップ周波数
- 探査可能幅
- 1.6m
(複数走行により網羅) - 探査可能速度
- 80km/h
(軽自動車タイプ)

- 形状
- 車載式
- 周波数
- 3GHz~200MHz
- チャンネル数
- マルチチャンネル
- レーダ出⼒⽅式
- ステップ周波数
- 探査可能幅
- 0.9m
(複数走行により網羅) - 探査可能速度
- 80km/h
(カートタイプ)

- 形状
- カート式
- 周波数
- 3GHz~200MHz
- チャンネル数
- マルチチャンネル
- レーダ出⼒⽅式
- ステップ周波数
- 探査可能幅
- 0.9m
(複数走行により網羅) - 探査可能速度
- 記載なし
カナン・ジオリサーチに
シールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査について
問い合わせる
カナン・ジオリサーチの会社情報
所在地 | 愛媛県松山市今在家二丁目1番4号 |
---|---|
受付時間/定休日 | 9:00〜18:00/土曜・日曜・祝日 |
電話番号 | 089-993-6711 |
公式HP URL | https://canaan-geo.jp |
ジオ・サーチ


https://www.geosearch.co.jp/
ジオ・サーチの特徴
累計計測距離は地球6周分
世界有数の計測実績※
1989年に創業したジオ・サーチが調査した道路延長は、2022年3月末現在で257,472km。地球を6周以上した計算になります。そして、調査によって確認された空洞信号数は105,550件の計測実績※です。
また自社開発した地中レーダ「スケルカー」を31台保有。台湾にも拠点を持つため、国内外からの調査依頼に対応しています。
今後発展するシールドトンネル工事に関する調査も、実績を基に高い精度を誇っています。
※参照元:ジオ・サーチ株式会社公式HP(https://www.geosearch.co.jp/quality/)
各自治体が開催する
「技術コンペ」で高評価獲得
ジオ・サーチは、各市町村や官公庁が開催する技術コンペにおいて優秀な成績を収め、高い評価を受けています。2018年に国土交通省と東京国道事務所が実施した「東京国道管内路面下空洞調査業務」の技術コンペでは、技術評価の200点満点中でトップの182.8点を獲得※しました。
同様に、福岡市や大阪市が実施した技術コンペ型の入札においても、2位以下に大きくスコアの差を出しトップの成績を収めました。
多数の実績を裏付ける高い技術力を誇っています。
※参照元:ジオ・サーチ株式会社公式HP(https://www.geosearch.co.jp/quality/)
シールドトンネル推進工事に関わる調査に使用する地中レーダを見る
ジオ・サーチでのシールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査事例
ジオ・サーチのシールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査の事例は公式HPに掲載していませんが、種々の地中レーダ探査事例を掲載していますので、下記リンクからご確認ください。
ジオ・サーチの保有製品例

引用元:ジオ・サーチ株式会社公式HP(https://www.geosearch.co.jp/tech/)
形状 | 車載式 |
---|---|
周波数 | 記載なし |
チャンネル数 | 記載なし |
レーダ出⼒⽅式 | 記載なし |
探査可能幅 | 記載なし |
探査可能速度 | 記載なし |
形状 | 車載式 |
---|---|
周波数 | 記載なし |
チャンネル数 | 記載なし |
レーダ出⼒⽅式 | 記載なし |
探査可能幅 | 記載なし |
探査可能速度 | 記載なし |
形状 | 車載式 |
---|---|
周波数 | 記載なし |
チャンネル数 | 記載なし |
レーダ出⼒⽅式 | 記載なし |
探査可能幅 | 記載なし |
探査可能速度 | 記載なし |
ジオ・サーチに
シールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査について問い合わせる
ジオ・サーチの会社情報
所在地 | 東京都大田区西蒲田7-37-10-9階 |
---|---|
受付時間/定休日 | 公式HPに記載はありませんでした |
電話番号 | 03-5710-0200 |
公式HP URL | https://www.geosearch.co.jp/ |
応用地質


https://www.oyo.co.jp/
応用地質の特徴
AIによる解析技術で
調査の品質を一定化
応用地質では、AIを使用した出力データの自動解析技術を開発し、地中レーダ探査に活用しています。AIを活用することによって、出力データの品質を一定化でき、空洞などの見落としを防いでいます。
またAIでの解析は、走行中に取得された膨大な測定データをほぼリアルタイムで解析できるので、解析時間が短縮します。
地中の埋設物を可視化してオンデマンドで提供
応用地質は、日立製作所と「地中可視化サービス」を共同開発し、クラウドを活用したオンデマンドサービスとして提供しています。
「地中可視化サービス」は、応用地質の地中レーダ探査技術と日立の画像解析技術をマッチングさせ、地下の埋設管や空洞を3Dデータ化したものを各関係者に提供するサービスです。地下埋設物の情報が分かりやすく可視化されているため、道路工事の効率化、埋設管の損傷事故の低減など、社会インフラの維持管理業務の高度化に利用されています。
※参照元:応用地質株式会社公式HP(PDF)(https://www.oyo.co.jp/oyocms_hq/wp-content/uploads/2021/12/20211208_news-release_oyo.pdf)
応用地質でのシールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査事例
応用地質のシールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査の事例は公式HPに掲載していませんが、種々の地中レーダ探査事例を掲載していますので、下記リンクからご確認ください。
応用地質の保有製品例

https://www.oyo.co.jp/services/infrastructure-maintenance/udevisuraiza-by-the-road-under-exploration/
- 形状
- 車載式
- 周波数
- 2,000MHz〜400MHz
- チャンネル数
- マルチチャンネル
- レーダ出⼒⽅式
- 記載なし
- 探査可能幅
- 2.5m
- 探査可能速度
- 80km/h

https://www.oyo.co.jp/services/infrastructure-maintenance/udevisuraiza-by-the-road-under-exploration/
- 形状
- 車載式
- 周波数
- 350MHz
- チャンネル数
- マルチチャンネル
- レーダ出⼒⽅式
- ステップ周波数
- 探査可能幅
- 記載なし
- 探査可能速度
- 記載なし

https://www.oyo.co.jp/services/infrastructure-maintenance/udevisuraiza-by-the-road-under-exploration/
- 形状
- 車載式
- 周波数
- 300MHz・800MHz
- チャンネル数
- マルチチャンネル
- レーダ出⼒⽅式
- ステップ周波数
- 探査可能幅
- 記載なし
- 探査可能速度
- 記載なし
応用地質にシールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査に
ついて問い合わせる
応用地質の会社情報
所在地 | 東京都千代田区神田美土代町7番地 |
---|---|
受付時間/定休日 | 9:00〜17:00/土曜・日曜・祝日 |
電話番号 | 03-5577-4501 |
公式HP URL | https://www.oyo.co.jp |
【PR】道路の老朽化問題の解決のために開発された
3Dレーダ式地中レーダの活用レポート


https://digital-construction.jp/news/81
道路の老朽化に伴う陥没事故の防止は日本の大きな課題。しかし、各地方自治体がインフラ管理に十分な予算をかけられず、補修工事に踏み切れないケースが発生しています。
そんな課題のために開発されたのが、カナン・ジオリサーチが開発した地中レーダ「GMS3 地中レーダ3次元モバイルマッピングシステム」です。本ページでは、実際にGMS3を導入して地中レーダ探査を実施している企業にその効果をインタビューしました。
シールドトンネル推進工事に伴う事前事後調査
空洞調査には、1)施工前に実施する事前調査と、2)施工後に実施する事後調査、3)経過観察期間中の調査があります。
事前調査
シールド工事後に発見された空洞は、シールド工事との因果関係を明確にする必要があります。そのため、地中レーダを使った事前調査を実施して、地下の空洞の有無を確認します。
シールド工事後調査
シールドマシンによる掘削の際、シールド周囲の土砂を取り込みすぎると、周囲の地盤が緩んで地表の沈下を招いたり、地中に空洞を生じたりします。そのため、シールド工事の完了後に事後調査を実施して、空洞や陥没が発生していないことを確認します。
経過観察後調査
工事の完了後、数年を経て空洞や陥没が発生することがあるため、経過観察期間を設けて適宜調査を実施します。