日本一受けたい 地中レーダの授業/地中レーダ探査未実施の結果 起こりえる事故とは/橋梁床版の老朽化に伴う事故

橋梁床版の老朽化に伴う事故

橋梁床老朽化が進む現状

老朽化が進む橋梁と懸念される対応の遅れ

道路や橋など日本のインフラの多くは高度経済成長期に建設されており、全国約72万橋ある橋梁の7割以上が市町村道にあり、建築後50年を経過した橋梁の割合は2019年時点で27%でしたが2029年には52%になると予測されています。

崩落などの事故リスクを回避するため橋梁保全の必要性はわかっているものの、地方公共団体の中で橋梁保全業務に携わっている土木技術者が少なく、令和元年6月時点で町の3割、村の6割で技術者不在の状況になっています。

そのため橋梁の維持・整備が追いつかず、老朽化によりリスクが高い地方公共団体が管轄する橋梁では通行規制等が増加。その数は平成20年から平成30年の10年間に3倍にもなっています。対策を進めるにはより効率的な点検・診断が求められます。

参照元:国土交通省「老朽化対策の取組み」(https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/yobohozen/torikumi.pdf

橋が損傷する要因とメンテナンスの重要性

橋が損傷する原因は複数あります。その一つは塩害で、海岸近くの橋の場合は季節風や潮風によりコンクリート内部に塩分や侵入したり、塩化物を含む凍結防止剤の散布によって内部の鋼材が腐食してしまうものです。

経年劣化の代表的なものとしてはコンクリートや鋼材の疲労があります。車両が繰り返し走行する道路の橋梁ではコンクリートにひび割れが発生して床版が抜け落ちて穴が空いてしまったり、鋼材が亀裂を生じたりします。

その他、漏水による腐食や凍害、コンクリートの中性化などさまざまな損傷要因があります。建築後の年数だけでなく橋梁の周辺環境によっても劣化の進み具合も変わりますので、いかにこまめにメンテナンスできるかが重要になります。

参照元:国土交通省中部地方整備局HP(https://www.cbr.mlit.go.jp/road/taisaku/current/cur02.html

橋梁床老朽化の事例

橋梁の老朽化は日本国内だけでなく海外でも問題化しており、大規模な崩落事故も発生しています。1つの要因だけでは判断しにくい橋梁老朽化や事故の事例について紹介。どのような対策が望まれるかについても考察します。

ミネアポリス高速道路崩落事故

2007年8月1日に米国ミネソタ州ミネアポリスのミシシッピ川に架かる橋梁の崩落事故です。この橋は築40年で安全調査は2006年に行われていましたが、その際に構造上の問題は見つかっていませんでした。

州内でも交通量が多いことでも知られる橋でしたが、事故が起きた当時は修理工事中で、通常片側4車線が一車線に通行が制限されていました。橋の崩落により通行中の車数台が巻き込まれ、死者13名の大惨事になりました。

事故報告書によると1,907フィートの高速道路橋の中央径間の上路トラス部に重大な損傷が発生し上路トラスの1,000フィートが破壊。主径間のおよそ456 フィートがミシシッピ川に崩れ落ちました。

倒壊原因は設計会社の設計ミスに起因し、修理工事による橋梁自重の増加と通行車両と集中配置された工事用荷重が重なったことで発生したと断定。また小梁と大梁を接合するガセットプレートの点検が不十分であったことも指摘されています。

参照元:AFP BB News公式サイト(https://www.afpbb.com/articles/-/2262744
参照元:中日本建設コンサルタント資料(https://www.nakanihon.co.jp/img/tech/minne_gai.pdf

木曽川大橋の斜材の破断

2007年6月20日に国道23号木曽川大橋の斜材が破断しました。歩道コンクリートを貫通した部位が腐食したことにより起きたもので、木曽川大橋は同年10月中旬まで車線規制を行い、緊急補修工事が行われました。

ミネアポリスの橋崩落事故と時期が近いため比較されることが多い事例です。木曽川大橋崩落しなかったのは、床版がトラスの下部にあり床組みの部材を介しトラスに剛結されていたからという見方がされています。

ミネアポリスの橋は床版がトラスの上部に載るだけの構造で床版が力を分担できず崩落に至ったとされています。

木曽川大橋は当初、斜材の貫通部は設計時に鋼材は腐食しないと考えられていました。
しかし実際には上面・下面ともに隙間などから浸水しコンクリートの中性化により防食効果はなくなっていました。木曽川大橋では早期に破断が確認されたのが幸いだったという専門家の意見もあり、メンテナンスや調査の重要性を示す例と言えます。

参照元:土木学会公式ページ(https://www.jsce.or.jp/journal/jikosaigai/20080102.pdf
参照元:日経XTECH(https://xtech.nikkei.com/kn/article/knp/20071127/513741/

橋梁床老朽化による事故を防ぐには地中レーダ探査がおすすめ

橋梁床老朽化の要因の一つである車両の繰り返し走行による劣化を調査するためには、地中レーダ探査や赤外線サーモグラフィー、音波による調査など非破壊調査技術が利用されています。

レーダ探査の場合は車両搭載型と手押し型があり、自走式の専用車を使って時速40~60kmでの計測も可能。手押し型は調査の適用規模は小さくなりますが、車両搭載型よりも精度の高い計測ができるというメリットがあります。

目的や距離に応じて適した形式の地中レーダを選ぶこと、また他の調査方法と組み合わせることで効率もアップできます。道路や橋梁の構造は入り組んでおり目視点検では限界があるため、地中レーダ探査を上手く活用することで事故防止へとつなぐことができます。

参照元:国土交通省 北陸地方整備局HP資料(https://www.hrr.mlit.go.jp/library/happyoukai/h28/c/C-11.pdf

橋梁床版劣化調査について詳しく見る

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