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秋田エリアの地中探査事情

秋田県は、東部を南北に走る奥羽山脈、西部の出羽丘陵・山地、その間に連なる大館・鷹巣・花輪・横手などの内陸盆地、米代川下流の能代平野・雄物川下流の秋田平野・子吉川下流の本荘平野といった低地、そして日本海沿岸の砂丘や八郎潟干拓地まで、地下条件が大きく異なる地形が組み合わさった県です。同じ秋田県内でも、砂丘・干拓地・盆地・低地・山地では注意すべき地下リスクが変わるため、図面確認だけでなく現地状況に応じた地中探査を行うことが大切です。

特に秋田市や能代市などの沿岸部は緩い砂と高い地下水位が重なり液状化への関心が高く、大潟村を中心とする八郎潟干拓地は海面より低い軟弱地盤、横手盆地南部などには超軟弱な泥炭地が分布します。工事前に地下の状況を把握しておくことが、事故や追加工事のリスクを抑えるうえで重要になります。

秋田県で地中探査が必要とされる理由

特別重点調査は県管理の大口径管に限られ、路面下空洞の確認は別途必要なため

地中探査は、地表面から地下の状況を調べ、埋設管や空洞、地下構造物、地中障害物などの有無を確認するために行われます。

秋田県内では、道路掘削、上下水道の管路更新、ガス・電気・通信工事、建物の解体・新築、農地や造成地の整備など、地中を掘削する場面が数多くあります。地下の状況を把握しないまま掘削を進めると、埋設管の破損、工事の中断、追加費用の発生、周辺インフラへの影響につながる可能性があるのです。

2025年1月に埼玉県八潮市で発生した大規模な道路陥没事故を受け、国は全国の下水道管路を対象とした特別重点調査を要請しました。秋田県では、管径2m以上かつ平成6年度以前に設置された県管理の下水道管路のうち約1.5kmを優先実施箇所として目視・打音調査し、緊急度Ⅰ(1年以内に対策が必要)は0km、緊急度Ⅱ(5年以内に対策が必要)は約1.0kmと判定され、その箇所で行った空洞調査でも空洞は確認されませんでした。優先実施箇所以外の約3.4kmについても、令和8年2月までに調査を完了する予定とされています。

ただし、この特別重点調査の対象は県管理の大口径管に限られます。市町村が管理する中小口径の下水道管や、水道管・ガス管の周辺に生じる空洞は別途確認が必要であり、実際に秋田市内の道路でも路面下空洞や陥没に関する調査事例が報告されています。道路下の状態を面的に把握する路面下空洞調査へのニーズは県内でも高まっています。

参照元:秋田県 全国特別重点調査(優先実施箇所)の結果について(https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/91644)

参照元:国土交通省 下水道管路の全国特別重点調査について優先実施箇所の調査結果を公表します(https://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo13_hh_000676.html)

参照元:国土技術政策総合研究所 路面下空洞に関する調査研究(秋田市の陥没地点調査を含む)(https://www.nilim.go.jp/lab/bcg/siryou/tnn/tnn0750pdf/ks075007.pdf)

沿岸の砂質地盤や干拓地では、地震時の液状化が地下に影響するため

1983年5月に発生した日本海中部地震(マグニチュード7.7、秋田県沖)では、県内各所で地盤の液状化が発生しました。水分を多く含んだ砂状の地盤(埋立地や干拓地など)が強い揺れで液状化し、地面からの泥水噴出や建物の沈下といった被害が生じています。

秋田平野や日本海沿岸の砂丘、八郎潟干拓地などは、緩い砂質・軟弱地盤に高い地下水位が重なり、液状化の影響を受けやすいエリアです。秋田市が公開する地震防災マップでも、想定地震の揺れと地盤の液状化を考慮した被害分布が示されています。液状化や地盤沈下が起きると既設管の位置・深さが施工当時から変わっていることもあり、掘削や近接工事の前に地中探査で地下の状態を確認しておくことが、施工計画を立てるうえで欠かせません。

参照元:気象庁 秋田地方気象台 昭和58年(1983年)日本海中部地震(https://www.jma-net.go.jp/akita/data/saigai/saigai_tyubu.html)

参照元:秋田市 秋田市地震防災マップ(https://www.city.akita.lg.jp/kurashi/bosai-kyukyu/1007817.html)

道路の管理主体が国・県・市町村に分かれ、台帳と現地の照合が必要なため

工事前の地下確認は、下水道台帳や水道管管理図、道路台帳を取り寄せることから始まります。ただし秋田県では、道路は「一般国道(指定区間)を国が、指定区間外の国道と県道を県が、市町村道を各市町村が管理する」というように管理主体が分かれており、それぞれ別に確認する必要があります。県管理道路の台帳は各地域振興局建設部で閲覧でき、市道は各市町村の道路担当課が窓口です。

上下水道についても、秋田市では上下水道管路情報自由閲覧システムで配水管・下水道排水管の布設位置や管種・口径を確認できますが、給水装置図面や市町村ごとの台帳は窓口や公開状況が異なります。

また、こうした台帳や閲覧システムは、いずれも「現地の状況と異なることがあるため施工の際は必ず現地確認が必要」と明記されています。地すべりや地盤沈下によって既設管の位置・深さが変わっている場合もあり、台帳は調査範囲を絞り込むための出発点として、掘削位置の判断には地中探査による現地確認を組み合わせることが前提です。

参照元:秋田県 道路の事務的な管理について(https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/667)

参照元:秋田市 上下水道管路情報自由閲覧システムについて(https://www.city.akita.lg.jp/suido/1011432/1008289.html)

秋田県で地中探査の対象になりやすいもの

秋田県で地中探査の対象になりやすいものは、砂丘・干拓地・盆地・低地・山地など現場の立地によって変わります。主な対象物は以下の通りです。

対象物 確認が必要になる主な場面
水道管・下水道管・ガス管 市街地での道路掘削、配管更新、外構工事、建物新築
電力管・通信管 道路改良、無電柱化、電線共同溝、インフラ更新工事
道路下空洞 路面沈下・陥没リスクの確認、道路維持管理、老朽下水道管周辺の確認
残置杭・既存基礎・地下躯体 秋田市など市街地の建替え、再開発、解体後の新築工事
埋設ガラ・地下障害物 旧市街地、工場跡地、農地転用地、土地売買前の確認
軟弱地盤・地下水に関連する変状 沿岸砂丘・八郎潟干拓地・泥炭低地での基礎工事、盛土・造成地の確認

特に、農地転用地や旧市街地、造成地では、過去の水路・建物・インフラに由来する地下障害物が残っている場合があります。現在の図面だけでは把握できないケースもあるため、計画初期の段階で地中探査を検討するとよいでしょう。

秋田県の地盤・地形の特徴

秋田県は、東部に奥羽山脈、西部に出羽丘陵・山地が連なり、その間に大館・鷹巣・花輪・横手などの内陸盆地が帯状に分布します。米代川下流には能代平野、雄物川下流には秋田平野、子吉川下流には本荘平野が広がり、日本海沿岸には砂丘が発達しています。県中央部には、日本海に約30km突き出す男鹿半島と、干拓によって生まれた八郎潟干拓地(大潟村)があります。

このため、秋田県で地中探査を行う際は、県内を一括りにせず、対象地の成り立ちや周辺環境を踏まえることが大切です。

参照元:ジオテック株式会社 秋田県の地形・地盤(https://www.jiban.co.jp/tips/kihon/ground/prefecture/akita.htm)

参照元:地盤工学会東北支部 秋田県の地盤リスクと秋田県関係技術者の取り組み(https://jgs-tohoku.org/academic/event/risk_akita2019_5.fujii.pdf)

参照元:日本の地形千景 秋田県:海面より低い「八郎潟干拓地」(https://www.web-gis.jp/GM1000/SelfSelect/Self-Select_192.html)

秋田県で用いられる地中探査の主な方法

秋田県で地中探査を行う場合、調査方法は「何を探すのか」「どの深さまで確認するのか」「地下水や土質の影響を受けやすい場所か」によって変わります。市街地の浅い埋設管や道路下空洞の確認では、地中レーダー探査が選ばれることがあります。一方、金属管やケーブルの位置確認では電磁誘導法、鋼矢板や金属製障害物の確認では磁気探査が検討されることもあります。

八郎潟干拓地や泥炭低地、沿岸の砂丘裏の低地のように軟弱地盤・高い地下水位が想定される場所では、電磁波が減衰しやすく探査条件が難しくなるため、地中レーダーだけに限定せず、対象物と現場条件に応じて探査手法を選ぶことが重要です。探査結果の読み取りや補足調査(試掘など)の必要性も慎重に判断する必要があります。

秋田県で地中探査前に確認したい公的情報・連絡先

秋田県で地中探査を依頼する前には、対象地の管理主体が公開している台帳・図面を確認し、必要な連絡先を整理しておくと、調査範囲や注意点をつかみやすくなります。道路は「誰が管理する道路か」で問い合わせ先が分かれる点に注意が必要です。

確認したい情報 主な確認先・連絡先
国管理の一般国道(指定区間) 国土交通省 東北地方整備局 秋田河川国道事務所
県管理の国道(指定区間外)・県道の道路台帳 秋田県 各地域振興局建設部(用地課ほか)/秋田県 建設部道路課(018-860-2483)
市町村道の維持・道路情報 各市町村の道路担当課(秋田市 道路維持課 018-888-5751 など)
県管理の下水道(流域下水道・管路) 秋田県 下水道マネジメント推進課(018-860-2463)
公共下水道台帳・上下水道管路情報 各市町村の上下水道担当課(秋田市 上下水道局 給排水課 018-823-8432、上下水道管路情報自由閲覧システム)
地すべり防止区域 秋田県 各地域振興局建設部(鹿角地域振興局建設部 河川整備課 ほか)/秋田県 地すべり防止区域台帳
地震の揺れ・液状化の想定 秋田市 地震防災マップ(都市整備部 建築指導課 018-888-5769)ほか各市町村のハザードマップ
道路上での作業可否・交通規制 所轄警察署、道路管理者、関係する占用企業者

公道上で調査する場合は、道路管理者への確認に加え、作業内容や交通への影響によって道路使用許可が必要になる場合があります。市町村や事務所ごとに問い合わせ・来所の受付方法が異なることもあるため、調査前に最新の手続き情報を確認しておきましょう。

参照元:秋田県 道路課(https://www.pref.akita.lg.jp/pages/genre/road)

参照元:秋田県 下水道マネジメント推進課(https://www.pref.akita.lg.jp/pages/genre/gesuido)

参照元:秋田県 地すべり防止区域台帳について(https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/78499)

参照元:秋田市 道路維持課(https://www.city.akita.lg.jp/shisei/soshiki/1002622/1007142/1002575.html)

秋田県で地中探査会社を選ぶポイント

秋田県で地中探査会社を選ぶ際は、「秋田県対応」と記載されているかだけでなく、対象地の地域特性に対応できるかを確認することが大切です。沿岸の砂丘・干拓地の軟弱地盤、盆地・低地の市街地、泥炭地、地すべり地形では、調査で重視すべきポイントが異なります。

地中探査の結果は、掘削位置の調整、施工計画の見直し、設計変更、関係者協議に使われます。そのため、調査を実施するだけでなく、秋田県内の地域特性や行政手続きも踏まえて、工事関係者が判断しやすい形で報告できる会社を選ぶことが重要です。

秋田県で地中レーダー探査会社を探すなら

秋田県で地中探査を検討する際は、まず対象地が沿岸の砂丘・低地、八郎潟干拓地、内陸盆地、泥炭低地、丘陵・山地のどれに該当するのかを整理しましょう。そのうえで、公的図面や台帳を確認し、調査対象が埋設管なのか、道路下空洞なのか、残置杭・地下障害物なのかを明確にしておくと、適した調査会社を選びやすくなります。

「どの会社に相談すればよいかわからない」という場合は、対応エリア、調査対象、得意分野、成果物の内容、行政協議への対応経験を比較して選ぶことが大切です。次のページでは、おすすめの地中レーダー探査会社3選もあわせて確認できます。

まとめ

秋田県は、日本海沿岸の砂丘や秋田平野、海面より低い八郎潟干拓地、横手盆地南部の泥炭地、大館・鷹巣・花輪などの内陸盆地、鳥海山麓や県内各地の地すべり地形など、多様な地下条件を持つ地域です。そのため、地中探査では、対象地の立地や土地利用履歴を踏まえて、確認すべき地下リスクを整理する必要があります。特に沿岸部や干拓地、泥炭低地では、軟弱地盤や高い地下水位、地震時の液状化など、掘削や施工に影響しうるリスクへの注意が求められます。

また、秋田県の道路台帳・下水道台帳、各地域振興局建設部や建設部道路課、下水道マネジメント推進課、各市町村の道路・上下水道担当課などは、事前確認に役立ちます。ただし、図面と現地が一致しない場合や、過去の工事・建物・土地利用に由来する地下障害物が残っている場合もあるため、設計や工事に利用する際は、公的資料の確認と現地調査・地中探査を組み合わせて判断することが重要です。

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